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粉瘤
こんばんは。世田谷そのだ皮膚科の園田広弥です。
当院では、他クリニックと比べて手術環境が整っていると自負しております。
電気メス、炭酸ガスレーザー、垂直稼働の電動ベッド、天井吊りの無影灯が2灯あります。
生検は原則当日行っており、手術に関しても患者さんの希望がある場合は極力当日行っています。
手術を行えるクリニックは少なく、総合病院より迅速に手術を行えると思います。
皮膚科の手術で一番頻度が高いものは
粉瘤という毛穴が拡張して、垢が内部にたまってしまうできものです。
時折、内部で破裂して原則無菌性の炎症を引き起こしとても痛いです。
粉瘤の疾患説明のページをオープンしました。
簡潔にまとめたつもりです。
http://setagaya-hifuka.jp/atheroma.html#page_top
よかったら読んでみてください。
世田谷区世田谷4-1-3世田谷医療COMMUNITY4階
松陰神社前駅より徒歩2分
三軒茶屋駅より7分 豪徳寺駅より9分 下高井戸駅より13分
園田広弥
玉川皮膚科医会学術集会
こんばんは。世田谷そのだ皮膚科の園田広弥です。
昨日は、玉川皮膚科医会学術集会に参加してまいりました。
関東中央病院 皮膚科 部長 鑑慎司先生による
「当院の乾癬治療 ~こう見えても一通りやっています~」
と
山手皮フ科クリニック 院長 豊福一朋先生による
「経営資源を生かした効率的なにきび診療 ~迅速化と患者満足度の両立をめざす~」
を拝聴しました。
乾癬治療においては、近年新薬の開発が多くなされ様々な選択肢があります。
わかりやすく、解説してもらい知識の整理ができました。
当院でも乾癬治療は注射薬以外の各種外用剤、光線療法(ナローバンドUVB)、各種内服薬は使用できますが、それでも改善の乏しい方は注射薬の使用できる適切な施設を紹介させていただきます。関東中央病院では一通り全ての乾癬治療を行うことができる施設なので頼もしい限りです。
内服薬では先日オテズラ(アプレミラスト)が発売されましたが、当院でも使用可能で、すでに治療を行っている方もいらっしゃいます。
豊福先生の講演では、医療をビジネスの視点からとらえることにより患者さんの満足度をいかに上げられるかという話でした。
クリニックでも総合病院でも問題になるのは、待ち時間が長いことです。
診察をじっくり丁寧に行うことは、患者さんの待ち時間が長くなることにつながります。
いかに待ち時間を少なくして、患者さんに満足してもらえる医療を提供できるかはクリニックとしては正面から向き合わなくてはいけない問題です。
医師もスタッフも働きやすく、患者さんにいかに満足してもらえるか。
そのバランスを高いレベルで追及すべく日々努力を続けていきたいと思います。
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園田広弥
DERMA SEMINAR 皮膚科漢方
こんにちは。世田谷そのだ皮膚科の園田広弥です。
土曜日に、DERMA SEMINAR 皮膚科漢方 という講演会に参加し
元大阪市立大学准教授の小林裕美先生による
「皮膚疾患に対する東西融合的医学的アプローチ」
・皮膚科医が使いやすい漢方処方
・難治アトピー性皮膚炎治療における漢方薬併用の意義
と題する講演を拝聴してきました。
漢方の講演を聞くのはあまりないので、興味深かったです。
必要に応じて漢方薬を使用してくのは必要だと私自身も考えています。
漢方薬の単剤使用については、一定の効果を実感しておりますし
薬剤によっては効果の証拠があがっており、日本皮膚科学会が作成するガイドラインにも
使うことを考慮してもよいという薬剤はあります。
漢方の勉強不足なのかもしれませんが、
西洋医学の薬は基本的には1薬剤1成分です。
一方、漢方は多くの生薬の組み合わせなので 違う薬剤でも重複する生薬があることが多いのです。
複数の薬剤を使用すると、単純な足し算ではなく、ブラックボックスでどのような効果が出るのかは未知なのでは?と思ってしまいます。
皮膚科のガイドラインでは
にきび治療に関しては
炎症性皮疹に,他の治療が無効,あるいは他の治療が実施できない状況では,
荊芥連翹湯,清上防風湯,十味敗毒湯
を選択肢の一つとして推奨する.
黄連解毒湯,温清飲,温経湯,桂枝茯苓丸については,行ってもよいが推奨しない。
となっています。
また、アトピー性皮膚炎に関しては
消風散はステロイドなどの抗炎症外用薬による治療 で皮疹が軽快しない例に有意な皮疹の改善が見られ
補中益気湯は「疲れやすい」「体が だるい」「根気が続かない」などアンケートで気虚を有すると判断し使用した例ではステロイド外用薬を減量できたことが報告されており
ステロイドやタクロリムスなどの抗炎症外用薬や抗ヒスタミン薬内服,スキンケア,悪化因子対策を十分に行ったうえで,効果が得られないアトピー 性皮膚炎の患者に対して,漢方療法を併用することを 考慮してもよい.
となっています。
王道の治療を王道に行うだけで、多くの人は改善するのです。
しかし、当たり前のことを当たり前のように行うことはどの分野でも難しいことです。
当院でも王道の治療に反応しない人や、行えない人、行いたくない人に関しては漢方薬の処方を行っております。
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園田広弥
痤瘡治療学術講演会 in Tokyo
こんばんは。世田谷そのだ皮膚科の園田です。
昨日は、痤瘡治療学術講演会 in Tokyoに参加してきました。
東京薬科大学 薬学部 病原微生物学教室 教授 野口雅久先生による
「薬剤耐性のアクネ菌の回避について」
と
秋葉原スキンクリニック 院長 堀内祐紀先生による
「ざ瘡治療で迷わないために」
の2題について拝聴しました。
耐性菌や抗生剤については、私の専門分野の一つでもありますので、質問もさせてもらいました。
欧米の後を追うように、日本でもにきびに使用する抗生剤の耐性化が着々と進んでおります。
わが国で使用されている、塗り薬の抗生物質と海外で使用されている抗生物質は違いがあるので直接比べるのは難しいのですが、進んできている現状は同じであります。
耐性化のメカニズムについては、細菌の遺伝子変異により起こりその遺伝子まで特定されているのですが、どのようにすれば耐性化しないのか、耐性化させないためにはどうすればいいのかという問題は実はあまり多くのことはわかっていません。
必要以上に抗生物質の内服や、点滴を使用すると耐性菌が増えるのは様々な規模の病院での実績がたくさんあるので確かだと思われます。
講演の中で、外用抗生剤では薬物濃度が非常に高いので耐性菌が生まれにくいのではないかとの話がありました。
皮膚の表面に関してはその可能性がありますが、
赤いにきびの治療に関しては外用剤だけでは治らない症例が多々あるのが事実なのです。
外用抗生剤については、フシジン酸は長期使用により耐性化する報告が複数なされていますし、
ゲンタマイシンの現在の耐性化も外用剤の濫用が原因ではないかと考えられています。
抗生物質ではないですが、皮膚にだから使えるにきび治療薬に過酸化ベンゾイルというものがあります。
この過酸化ベンゾイルは優れもので、
海外ではかなり長い間治療に使用されているのですが、なんと耐性化がないのです。
新規抗生剤の開発には莫大な費用がかかり、今後はあまり抗生剤も開発されないとの話もあります。
耐性化しない過酸化ベンゾイルをうまく使用することが全国の皮膚科医に標準化されれば、にきび治療に関しては日本はまだまだ明るい未来があると考えます。
早くより過酸化ベンゾイルが使用できる海外では残念ながら耐性化が日本よりはるかにすすんでいる現実もありますが
適正使用は責務と考えます。
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園田広弥
第6回東京皮膚科学研究会
こんばんは。世田谷そのだ皮膚科の園田広弥です。
昨日は
第6回東京皮膚科学研究会に参加してきました。
公立昭和病院 皮膚科 部長 桒野嘉弘先生の
「ヘマンジオルシロップを用いたいちご状血管腫の治療」
と
埼玉医科大学病院 整形外科・脊椎外科 教授 門野夕峰先生の
「整形外科医からみた乾癬性関節炎診療」
の
2講演を拝聴しました。
いちご状血管腫は生後1-4週間で発生する赤いあざで、自然に消えることは消えるのですがあと(瘢痕)が残ってしまうことが多い血管腫の仲間です。
急速に大きくなることが知られており、ほとんどの場合生後8週間で起こることが多いのです。
大きくなる前に治療を始めることによって大きくなることを防ぐことが可能で結果として瘢痕を予防することにつながります。
早期治療が非常に大切です。
生後間もない赤ちゃんを病院に連れて行くのはなかなか困難なことではありますが、
1か月検診で指摘された場合や、体に赤いあざがある場合は早急に皮膚科受診をおすすめします。
ヘマンジオルシロップの治療はどこでも治療ができるわけではないので
いちご状血管腫が疑われる場合は適切な病院を紹介させていただきます。
乾癬性関節炎というのは、皮膚の疾患である乾癬というがさがさした分厚い赤い斑点が皮膚に出てくる病気なのですが、
関節の痛みを合併することがあるのです。
関節痛の診療は、皮膚科ではなくリウマチ内科や整形外科の先生と連携して行います。
関節の炎症がある程度進んでしまうと 治療をしたとしても 元に戻らない変化が起こってしまうので適切な時期での治療開始が肝心です。
手で触れる関節については、専門の先生が触れることにより診断が可能なのですが、
手が触れられない、背骨の関節についてはMRIの画像診断が有用とのことでした。
皮膚や触れる関節が落ち着いていて、普通の腰痛だと思っていたら
その腰痛が乾癬性関節炎によるものであり、進んでしまってしまっていることがあるのです。
現在は多くの効果的な薬剤があるので、適切に診療を行い、整形外科やリウマチ内科の先生と連携し、適切なタイミングで総合病院へ紹介できればと思います。
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園田広弥
第78回東京都皮膚科医会学術集会 第52回臨床研究会
こんばんは。世田谷そのだ皮膚科の園田広弥です。
土曜日は
第78回東京都皮膚科医会学術集会 第52回臨床研究会
に参加してきました。
元?今も?ボスであるがん・感染症センター都立駒込病院 吉野公二先生の
「メラノーマに対する新規薬剤の光と影」
関西医科大学 准教授 神戸直智先生の
「アトピー性皮膚炎診療における抗ヒスタミン薬のポジショニング」
藤田保健衛生大学坂文種報德会病院 総合アレルギー科 教授 矢上晶子先生の
「蕁麻疹の最新治療 ~臨床におけるビラスチンの使いどころについて~」
の三演題につき拝聴してきました。
知っている内容も多くありましたが、皮膚科の範囲は多く毎回常に何らかの新しい知見があります。時間が許す限り勉強会、講演会、学会には参加していきたいと思います。
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園田広弥